もう皆さんはお読みになられたでしょうか。
福本伸行先生が描く名作カイジ作品のスピンオフである1日外出録ハンチョウ。
賭博破戒録カイジに登場する悪役、班長の大槻太郎にスポットを当てた作品です。
この大槻班長の人間性がなかなか素晴らしく、特にその知見には感心させられることが多いです。
また彼はなかなかのグルメ、そして人生の楽しみ方をよく知っているのです。
今回の記事は、その漫画の10巻に出てくるお話し。
簡単に言うと社員食堂の料理人がお休みのため、各班持ち回りで料理を作るということになりました。
A~Eの各班がライバル意識を燃やし、こだわりの料理で皆さんの舌を唸らせます。
しかし、最後のトリであるE班大槻班長が選んだ料理は、なんの変哲もないカレーでした。
ザワカレー。ざわざわ・・・ざわざわ・・・・。スピンオフ作品ならではの引き出しの多さに驚きです。
たかがカレーと思わせておきながら、ところがどっこい。そこは食わせ者の大槻班長が作る料理。そんじょそこらのカレーでは無かったのです。
そうです、無水カレーです。
カレーというものは調理過程で水を投入するのですが、それを100%野菜から出た水分で賄おうというものです。
野菜から出た水を利用するというのは思いつきそうなものですが、全ての水分を野菜からというのはなかなかの斬新さです。
今回それを我が家でも作ってみました。
せっかくのジャワカレー推しでしたが、バーモントカレーにしました。バーモントも案外高いのです。
ルーは1箱使う予定なので、水は1,400mlとかなりの水分量です。これを全て野菜から抽出しようとすると考えられる素材は1つです。
そうです、トマト大先生です。もうこれしかありません。玉葱や人参の水分量なんてたかが知れてますし、すぐ蒸発して霧散するでしょう。
ネットで調べた我が家御用達のレシピで作ります。とりあえず塊肉から切り出した豚肉を炒めます。うーん、いい香りです。
そして玉葱を飴色になるまで炒めます。この面倒な工程が作業を倍化させます。そしてもう玉葱には水分は残っていません。
後は肉を戻し、人参やジャガイモや茄子などの野菜を炒めます。
ルーに書いてある調理法とはやや異なりますが、ここまではほぼ同じです。
そして水を投入する段階でアナタの出番です。結構ドロドロなのであまり水っぽくありません。
まず一投しました。うーん、水とは全く別の仕上がりです。大丈夫なのかな???
4缶とも入れた後で気が付いたのですが、缶のトマトは塊なので、あらかじめミキサーで砕くか切った方がよかったです。しかしもう後には引けません。
さて、所定の時間ほど煮込んだのでカレールーを入れていきます。なんかスッゴクどろどろなんですが溶けるのでしょうか。
ルーを半分入れてこんな感じです。さすがにトマトの赤が強すぎて僅かに色がついた感じです。そしてもう半分を投入します。
やっちまった感がすごいです。カレーというより血の池地獄にしか見えません。ひたすら混ぜてルーはなんとか溶けた感じです。トマトもお玉で潰しました。
所定の時間ほど煮込んで完成しました。我が家流、特製無水カレーの完成です。
トマト缶を4缶入れたので当たり前といえば当たり前ですが、すっごい酸味とトマト感が強いカレーです。
限りなくミネストローネ寄りのカレーですが悪くはありません。なかなか美味しいです。カレーなどスパイスの濃さではありませんが、ザ・濃厚カレーといった感じです。
いつものカレーを食べ慣れている人には、トマト感の強さにやや違和感があるかもしれません。
でも、ミネストローネとか酸っぱいものがやや苦手な人でなければ美味しく食べられると思います。
もちろんトマト好きにはたまりません。
はい、水は一切使っておりません。
ヘルシーで水道代にも優しい無水カレー、一度試してみてはいかがでしょうか。
といった感じで今回の記事は以上になります。
ご覧くださりありがとうございました。
ハンチョウの漫画はアマゾンで売っています。試し読みもできるのでぜひどうぞ。
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