この記事は吃音症やどもりで苦しんでいる方に向けて書きます。
吃音症やどもりでない人、吃音症やどもりに詳しくない人、そもそも知らない人は・・・
ここから先は絶対に見ないでください。見ない方がいいです。
吃音症はとても恐ろしい病気、ある意味、障害です。
そしてその病気は私の経験上、感染します。
しかもこの記事を読んだだけで感染する可能性があります。
しかもかなりの確率で治りません。
興味本位に見ると恐ろしいことになります。
こんな病気は知らぬが仏。
知らない人は他の記事や広告をクリックして回れ右です。
大丈夫ですね。知らない人は絶対に見ないでください。調べたりもしないでください。私は責任を取りませんし取れませんよ。
さて、忠告しても見る人がいるでしょうから、説明しておきます。
吃音症とは、言語障害です。別名「どもり」ともいいます。
「どもってる」という言葉を聞いたことがないでしょうか。うまく喋れない人や、うまく喋れない時に使います。
言語障害ですが、ネットで調べると身体障害なのか精神障害なのかいまいち判断できていません。
何を隠そう私はその吃音症持ちです。体験談として語ります。
そして、同じ苦しみを味わっている人の共感や支え、もしくは解決のヒントになれば幸いです。
ちなみに、断定的な表現をしている点もありますが、私の症状や改善から感じた感想ですので、事実と異なる点があったとしてもご了承下さい。
小学生のころ
吃音症としてハッキリした症状が出たのは社会人になってからですが、思えば小学生のころ初期症状があった気がします。
幼少より虫歯を放置したせいか歯並びが悪くなってしまった私ですが、そんなに喋るのは苦手ではありませんでした。
小学校高学年のときでしょうか、同学年に石田というやつ(男子)がいました。
そいつとの思い出は黒歴史でしかありませんが、運動神経もよく、頭もまぁまぁで、顔もそこそこのいい感じの奴でした。
ちょっとやんちゃで、案外イケてる少年石田ですが、喋りがおかしいのです。
最初の喋りだしが、「あっあっあっ」とか「えっえっえっ」とか、うまく喋れない奴だったんですね。
幼い私はそれが面白くて、からかうように「あっあっあっ」とか「えっえっえっ」とか真似しました。
そしたら、私までうまく喋れなくなりました。感染した、完全にやらかした・・・・。
そのときは少しだけそう思いましたが、特に大事にも思いませんでした。
私は幼少のころはゲームばかりの完璧なバカでしたが、生まれつきに発達障害等があるわけではありませんでした。
健康に産んでくれた親に感謝しております。
そして社会人6年目頃
社会人になって6年目くらいでしょうか。
私の仕事は営業の事務がメインなので、お客さんからの注文を電話で受けたりしてました。
その当時、受話器を取ってから喋る言葉は、
「はい、〇〇〇〇です」でした。
〇〇〇〇は会社名です。
ところがある日、東京本社から通達があり、
「ありがとうございます。株式会社〇〇〇〇でございます」に
電話の応対を統一しなさいと指導がありました。
それからです。すべての歯車が狂いだしたのは。世界線が大きく変動しました。
その通達があってから、私は電話でうまく喋れなくなったのです。
具体的な症状は、「ありがとうございます」の「あ」が出ないのです。
その時の状況は、
①まず電話が鳴ります。
②受話器を取ります
③ありがとうの「あ」が出ません
④私が何も言わないので、相手と私の間に不穏な空気が流れます。
⑤その空気を私が察知して、喋らないと!と必死になり緊張します。
⑥それでも「あ」が出なくて、さらに緊張が高まります。
⑦なんとか絞り出すように言えた言葉が「〇〇〇〇です」
この⑦の「〇〇〇〇です」は本当に必死の思いでようやく絞り出せる言葉です。
そして次の電話では、①の時点から緊張するようになるのです。
何で喋れないのかわかりません。
しかし、不思議なことにその後は問題なく話せるのです。
最初の一声だけが出ないのです。
意味がわかりません。
とにかく最初の声だけ出せなくて、その後はスラスラと話せるのです。
ゆえに、電話がコールしたら誰かに取ってもらい、私がその電話を引き継げば問題ないのです。
私は内勤唯一の男性で商品知識もあり、いわば内勤のチーフ的な存在だったので、
電話を取らずふんぞり返っていればいいのですが、それは良心の呵責に耐えられません。
でも受話器を取るのが恐怖なので、良心の呵責なんて言っていられません。
次第に電話を取る回数も少なくなりました。
回数の減少に比例して、さらに電話を取ることが不慣れになり、さらに喋れなくなるというドツボにハマりました。
でも、カミングアウト(みんなに打ち明ける)することも恥ずかしくてできません。
というか、そんな致命的な症状だとこの仕事をやっていけません。
正直、相当悩みました。
なんとか克服したいと思って色々と試行錯誤しました。
ありがとうの「あ」を除き、「りがとうございます」から始める。
「あ」が言えないなら、言わなければいい。「り」からスタートです。
でもダメでした。次第に「り」も出なくなりました。何も言えねぇ・・・。
ありがとうの「あ」を「あーりがとうございます」にしてみた。
ようするに、「あ」を長く伸ばすわけですね。
すると「あー」は出ました。でも今度は「り」が出なくなりました。
「あー」だけ発声して、後は黙ったまんま。何も言わないより酷いです。
相手もどうしたのかと思うでしょう。
ゆっくり喋るように心がけるようにした
私はいらちな性格のせいか、受話器越しの相手に、
「ありがとうございます。株式会社〇〇〇〇でございます。」
という、長い言葉をだらだら聞かせるのは申し訳ないと思ってしまうのです。
電話をかけた人にとっては相手が合っているか判ればいいでしょう。
相手のために早く終わらせたい、それが心を焦らす原因とも思いました。
そうは言ってられませんので、出来る限りゆっくり喋るようにしましたが、やっぱり焦ってしまいます。
「焦らないでゆっくり話せばいいよ」
ネットでもそういう意見が多いですが、
そんな言葉は吃音症の人にとって何の役にも立ちません。腹がたつだけです。
心を落ち着ける必要があるのはその通りですが、結局「ありがとう」が出ない解決にはなりません。
「はい!」を最初につけてみた
「はい!ありがとうございます」にしてみようかと。そしたら「はい!」は出ました。
でも次が出ません。次に絞り出せて言えるのが「〇〇〇〇です」が限界です。
会社名が書かれた名刺やメモを机に置き、読み上げるようにした
症状が進行してくると、プルルルルルルルルと着信音が鳴ったとたん、頭の中が真っ白になります。
なので、ありがとうの「あ」の字も飛んでしまいます。実際そう感じるときがありました。
なので、書いた文字を読み上げればなんとかなると思いましたが、ダメでした。
文字の字を大きくしたり、全部読みやすいひらがなにしたり、試行錯誤はしました。
「あ」だけを発声練習してみた
「あ」が出れば「り」も出るのです。なので、発声練習を繰り返しました。
でもダメでした。何もないときは発声できても、プルルルルルル!これが聞こえるだけで結果は一緒でした。
口の形も気にしました。鏡で「あ」の口を意識したり、なるべく大きな口を開けることにも気を付けました。
「あ」という言葉はどんな口の形から繰り出されるのかも考えました。
でもダメでした。緊張すると横隔膜が上がるというか、ノドが締め付けられる感じなので、ハッキリ喋るならともかく、「あ」が出ない状態に口の形は関係無いなと思いました。
自分の電話機の着信音を消した
プルルルルル!けたたましく鳴るこの音が元凶ならば断てばいい。
着信音を消して、ランプが点灯すれば受話器を取ればいい。
でもダメでした。他の社員の受話器から音が聞こえるので、それを消してくれというのは不可能です。
私を障害者として隔離した方がマシです。
電話が鳴ったら、まず「あ」と発声してみた
直前の発声練習ということですね。受話器を取る1秒前に「あ」が出せるのなら、1秒後にも「あ」が出るはず。
でもダメ。確かに受話器を取る前は「あ」が出ますが、緊張をするスキを1秒でも与えると吃音症という悪魔はやってきます。
もう通達は無視して「株式会社〇〇〇〇でございます」だけにする
もう通達なんか知るかボケ。
そもそもウチの会社名〇〇〇〇は個人の名前みたいだから、「〇〇〇〇です」だと個人の家みたいになるから問題なのであって、「株式会社」と「ございます」をつければ上等だろうと開き直りました。
これもダメ。今度は株式会社の「か」最初の言葉が出なくなりました。
考えれば「あ・か・さ・た・な」母音系はすべてダメです。
顔の体操をやりました(筋トレ)
話はかわりますが、実は私は体重が若干多い人なので、ダイエットを数多くやりました。
にがり、糖質制限、バナナ、プロテイン、置き換え、筋トレ、断食、シェイク、ビリーブートキャンプ、マルチ商法のハーバーライフもやりました。
そのときも感じたのですが、糖質を摂らないと頭がぼーっとしたり、たんぱく質を摂らないと筋肉が衰えたりするのです。
もしかして顔の筋肉までが衰えており、喋る能力まで低下しているのではないかとも思いました。
なので喋る筋肉を鍛えるべく、顔の筋トレをネットで調べてやりましたが、ダメでした。
もう死にたい・・本当にそう思いました。うまく喋れないだけでこんなに辛いのかと。
こんなつまらないことで悩むなんて。
そのつまらなさが余計に自分を苦しめます。
リアルな状況をつくり発声練習を繰り返しました
自然と出るまで慣れればいい。
いつも使っている電話機を使って、実際に鳴っている受話器を取って発声するリアル特訓をしました。
会社のカギは持っていたので、夜な夜な会社に残って、電話を取る練習も何度も何度もやりました。
土日も時間が取れるときは行きました。
土日も日中は人がいるブラック企業だったので夜遅くに行くこともありました。
自分の携帯から会社の電話を鳴らして、それを取る練習です。
でも、不思議と周りに誰もいないと普通に話せるのです。
人がいると声が出ない、人がいないと声が出る。
・・・何がなんだかわからない。
でもダメでした。
勤務時間中に、
プルルルルルルルル!!!!
もうこの音を聞くだけで頭が真っ白になり、緊張が走り、体がガチガチなり、横隔膜も上がり、声が出なくなります。
もう勘弁してくれ・・・。
こうなってくると発声練習なんて意味がない気がしてきます。
精神科の医者にも行きました
医者に切実に訴えましたが、「ふーん」みたいな態度で接されました。
まるでアフラックのCMに出てくるシャ乱Qのつんくを見下す櫻井翔のように。
一応はそれらしい言語テストなどをやってくれましたが、精神安定剤みたいなのを出されただけです。
それは用法どおり飲みましたが、気休めにもなりませんでした。
冷静に分析してみました
冷静になって考えてみると、本社の通達があってからこの症状が起きたのです。
それ以前は緊張することなんて一切なかった。
人に命令されるのが嫌なのか。人にこれをしなさいと強制されることを、心が拒否しているのか。
それとも、お客様の電話に対して「ありがとうございます」と心の底から思えてないことが原因かも、とも思った。
さらに、プルルルが鳴った瞬間に頭真っ白、緊張マックスになるので、何らかの暗示にかかってしまっているのかも。
ネットで同じ症状で苦しんでいる人がいないか調べてみた
「ありがとうのあが言えない」こんな言葉でヒットしました。凄いですね。ネットは本当に便利です。
こんなこと嫁にも相談できないですが、同じ悩みで苦しんでいる人の体験談や(自称)解決法が聞けるわけですから。
私がこの記事を書こうと思ったのは、自分の体験が誰かの助けになればと思ったからです。
ネットで調べていると、「ありがとうのあが言えない」相談に対して、こんなことを言ってる人がいました。
「ありがとうございました」は基本です
習い事でも運動でもなんでも「基本」があります。
接客業の基本は「いらっしゃいませ」「ありがとうござ
います(ました)」などのお客様に対して言う言葉は
明確に感謝を込めて言う事です。私は経営者側の人間ではありませんが、接客のバイト等
をした時は「最低限」できなければいけない事だと
思っていましたよ。
演劇の人でもまず発音の練習からしますよね、大手の
店ではまず挨拶から上司が挨拶とお辞儀を徹底して教え
るものです。トピ主さんの仕事に対する意識はちょっと低いんじゃない
かなって感じましたよ。「口がまわらない」なんて言い訳
していないで鏡をみながら「ありがとうございました」と
1日10回言ってみてください。お客さんが気持ちよくなるような挨拶、心がけたいですね。
吃音症でない人が上の文書を見たらどう思うでしょうか。いいこと言うな思ったかもしれません。
ですが、こういった表現に、我々吃音症の人間は最大級の怒りを覚えるはずです。
その基本がどうしても出来ないんだよおお(泣)
挨拶や感謝が基本なんて言われなくても解ってるよ(泣)
その基本ができない俺はどうしたらいいんだよおおお(泣)
そういうことなんですよね。
突発的におきた病状・症状なのに、
「仕事に対する意識が低いのではないかと感じました」
そこまで言いますか。どれだけ上から目線なのでしょうか。正直腹が立ちました。もうこれは言葉の暴力ですよ。
でもね、この苦しみや症状は同じ吃音症でない人にはけして解らないのです。
さっきの文書は上から目線ですが悪気は感じませんし、吃音症を知らないからそこまで言えるのでしょう。
私は冒頭で吃音症の人は見ないでくださいと念を押しました。
吃音症は認知や暗示や催眠の類が原因かもしれないので、知らなければ済むと思っています。
見ないでくださいと言ったのは、これ以上犠牲者を増やしたくない、知ってほしくないという気持ちが99.9%ですが、もしかしたら正常な人にはけして理解できないだろうという苛立ちが0.1%あったのかもしれません。
退職届を出しました
ほんと鬱に近い状態になりました。これほど辛いのかと。
電話を取れない私が、電話で受注する業務がメインの職場にいられるわけがありません。
退職を決心しました。でも電話が取れない私がこの先どんな職につけるのか、お先は真っ暗です・・。
とりあえず退職届は作って提出しました。受理されれば10年勤めた職場とおさらばです。
でもおそらく本当に鬱になり自殺した方もいらっしゃるでしょう。私はこの判断ができただけでも幸せでした。
情報処理部門に転勤させていただきました
だいぶ前から知っていました。電話応対の指導通達は本社からであったにもかかわらず、
本社の情報処理部門だけは、いまだに「〇〇〇〇です」でOKなのです。
頻繁に外部から電話がかかってくる部署ではないので、指導はスルーされているのでしょう。
もともとPCなど機械物は好きだったので、この部署ならいいのにな・・と思っていました。
色々あってその部署へ異動させていただけることになりました。
なので退職届はシュレッダーの中です。
もちろん一部上司や一部の周囲にカミングアウトしました。
そのとき口を利いてくださった皆様、受け入れてくれたこの部署や所属長には本当に感謝しています。
転勤になった理由は、その時の所属長の風当りも厳しかったのもありますが、こちらが真相です。
現在
情報処理部門で約5年が経過しましたが、今のところ落ち着いています。
ここは電話応対の指導がないので、自由にやらせてもらっています。
でも気付かれずに免れているだけなので、いつ指導されるかビクビクはしていますが、
そのときは、さよなら天さん・・です。
ほとんど電話が鳴らない部署ですが、電話を取るときもあります。
今でも吃音症は直っておりません。調子がいい時もあれば、悪い時もあります。
悪いときはやっぱりガチガチに緊張してしまい喋れたとしても、ちょっと何言ってるか解らない、そんな電話対応になります。
でも、電話は年下の人間が率先して取ってくれるので助かっています。
改善のコツ
ここまで読んでくださってありがとうございます。
共感できた部分があるかもしれませんが、私自身が克服したわけではないので、
残念ながら私にはアナタの吃音症を直すことはできません。
吃音症の記事は読み漁りましたが、吃音症を知らないだろう人間が気休め程度のことをしか書いていない記事が多くありました。
それも私が記事を書こうとして理由でもあります。
終いには「吃音症、絶対治る!」とか言いながら、最後まで読んでみたら治すマニュアルの販売だったという記事もありました。
私にはアナタの吃音症を直すことはできませんが、少しだけコツをつかんだので、理屈っぽく根拠もふまえてご紹介します。
まずは身体の緊張をほぐしましょう
プルルルルルル!という着信音で、いわば暗示にかかっているのかもしれません。
昔読んだシティーハンターや、シュタインズゲート・ゼロにありましたが、ある音が鳴ったら催眠状態に入る。そんな感じなのかもしれません。
音が鳴ったら、電話に身構え、緊張が高まります。
身体がガチガチになり、肩が上がり、横隔膜が上がり、喉も締め付けれれる感じがして、息も細くなります。
そうなると声を出そうと思っても出ないのです。
まずは深呼吸をしてガチガチになっている身体を柔らげましょう。そして落ち着くのです。
そして上がっている肩を落とし、肩を振ってリラックスをします。
電話が鳴ってるのにそんな余裕はない?そんなことはありません。これは1秒あればできます。
声が漏れるんじゃないかと思うくらい、息を吸う
音や声は空気の振動ですから、吐く息がないと声は出せません。
ガチガチに緊張したときの状況を分析すると、息があがっていると思うのです。
なので、これでもかというくらい吸うことが効果的です。私はこれが一番効いています。
息を吸うといっても間違わないでください。腹式呼吸です。
呼吸には腹式呼吸と胸式呼吸があります。
肩が上がるのが胸式、具体的には走って息が上がるときの呼吸です。
お腹が膨らむのが腹式、仰向けになって息を吸ってみてください。お腹が膨らみます。それが腹式呼吸です。
座ってるときに腹式呼吸をするコツは、口を「ほ」か「も」の形にして吸うことです。
一度やってみてください。
胸式呼吸だと肩が上がり、上半身の上部を喉ごと緊張させ圧迫します。
腹式呼吸だと腹部をベースに身体がどっしり安定します。
腹式呼吸の感覚を覚えておいてください。
これをすれば発声に必要な空気を十分に体内に取り入れたという安心感がうまれます。
そうなると、あと必要なのは喉と口の中の問題です。
口の中がうまく動いてくれないかも・・という不安は確かにありますが、必要な息を確保したのだから、確実に1歩前に進んだと言えます。
それが自信になります。
リラックスさせること、大きく息を吸うこと。合わせて1秒でできます。
思ったより、声の高さを低く発声する
カラオケでも声楽でも高い声って出しにくいです。
もしかして受話器を手に発声するとき、緊張のあまり声が上ずっているのではないでしょうか。
自ら高い声を出そうとしていなくても、喉が緊張のせいでそうなってしまったら同じことです。
出す声の高さって喉仏の位置で分かるってご存知でしょうか。
高い声を出すとき喉仏の位置は上に上がります。
低い声を出すとき喉仏の位置は下に下がります。
女性は喉仏を認識するのが難しいかもしれませんが、喉を触りながら、高い声と低い声を出してみましょう。
確実、そうコーラを飲んだらゲップが出るってくらい確実に、喉仏の位置は上下します。
声を出さなくても、出そうとするだけで上下するはずです。
その位置をやや下めで覚えておきましょう。もちろん低い声も出にくいですので、加減してください。
その位置で「ありがとうございます」と、少し野太く、ドスを利かせるくらいの声で出せば出しやすいです。
低い声は電話対応に望ましくない?アナタそんなこと言ってる場合ですか、ということです。
まず出せるようになりましょう。そこからです。
緊張する間もなく受話器を取る
プルルルルルル!と鳴ってから、「あ、取らなきゃ」と構えることが良くない。
鳴ったらすぐ取ることです。
でも、他に誰かが電話を取ってくれる人がいるなら任せましょう。危険な橋を渡る必要はありませんし、率先して取るのは完全回復してからでいいでしょう。
自分以外に誰も取れる状態にない、自分しかいない。それが明らかな場合は速やかに取りましょう。
緊張する間も無く受話器を取れば、案外いけるものです。
最後に
冒頭に吃音症は感染すると申し上げましたが、これは単に私が言っているだけです。
ただ、私が吃音症を自覚したのは、その本社からの指導が原因なのは100%間違いありません。
そしてそれは、身体的なものではなく精神的なもの、つまりは暗示や思い込み、もしくは気にしすぎの類が原因なのです。
だから、健常者が私の話を聞いて、そのことを気にかけるだけで暗示にかかる(感染する)可能性は大いにあると思ったのです。
冒頭にお話した石田君のが私に感染したことからも、それが疑えます。
話した人に感染する可能性がある、そう考えると、吃音症はとんでもなく恐ろしい病気です。
誰にも話せないということは、理解者も理解も得られないということですから、これほど苦しい話はありません。
ただ、これは確実に精神的なことが原因です。
それなら事前準備や、気持ちの持ちようや、自信をつけることで解決できるはずです。
何が問題なのかを1つ1つ丸裸にして、それを1つ1つクリアしてみましょう。
発声時に息が絶え絶えならば事前に吸えばいいです。
肩の緊張は肩を振ってリラックスすればいいです。
声が上ずって出しにくいのなら、喉を下げればいいです。
感謝が足りないのなら、感謝すればいいです。
糖分不足で頭が回らないなら、飴を舐めればいいです。
周りが気になったとしても、気にしなければいいです。
周囲の同僚はもちろん、受話器越しの相手も気にしていません。
どもって失敗して恥ずかしいのは自分だけ、相手は何も恥ずかしくありません。
私にとっては、吃音症はあるキッカケから起きた病気です。
だからあるキッカケで治るはずです。私も頑張っています。
アナタも頑張ってください。そのためのヒントになればと思います。
長文でしたがここまで読んで下さりありがとうございました。
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