剰余金の勘違いについて

投資

このブログ、さらになんでもアリになってきました。

 

今日は剰余金についてのお話です。

 

じょうよきんと言います。余剰金(よじょうきん)と言う言葉も聞きますが、余剰金は会計上使わないそうです。

 

一応解りやすい説明がモットーのブログなので、粉々にかみ砕いて説明するつもりですが、剰余金なんて聞いたこともないという人は解らないかもしれません。ご了承ください。

 

 

 

なぜこの話をしようと思ったのかと言うと、私が勤めている会社は剰余金がたくさんあるという話を聞くのです。

 

剰余金とは決算書の貸借対照表に出てくる言葉なのですが、

 

何人かの社員は、「ウチの会社は剰余金を凄い持ってるんだよ」と誇らしげに言います。

 

まるで金庫に金が唸るほどあるかのように語る人もいます。

 

 

・・・それ間違っていますよね。

 

剰余金があるといっても、自由に使える金が金庫にあるとは限らないのです。

 

単に間違いを指摘してあげればいいだけの話なのですが、案外年配の方も同じようなことをおっしゃるので、指摘しにくいのですよね。

 

解りやすく説明することも結構大変ですし。

 

なので解りやすくまとめることも含めて、ブログにしようと思います。

 

 

 

最初に貸借対照表の説明をします。

 

小難しい話はしません。軽い気持ちでご覧ください。

 

貸借対照表とは、「たいしゃくたいしょうひょう」と言い、バランスシートとも言います。

 

貸借対照表とは、ある時点での会社の状態(ステータス)を表すものです。

 

例えば、例えばですよ。もし私が

  • 1万円の現金
  • 1億円の高級マンション
  • 1億円の高級車

持っているとします。

 

それを表で表すと、

 

私の資産
現金 1万円
高級マンション 1億円
高級車 1億円
合計 2億1万円

 

となります。合計2億1万円。これが私のステータス、いわゆる資産です。

 

突っ込みどころは満載ですが、これを見ると凄い!お金持ち!と思うかもしれません。

 

しかし、ここにあるものを加えると一気に評価は下がります。

 

そうです、借金です。

 

実は私、借金が2億円あるのです。としたらどうでしょう。

 

ということは、高級マンションも高級車も借金で買って、差し引き1万円しか持っていないことになるので、偉くとも凄くともありません。

 

まぁこれだけお金を借りられたらある意味凄いですけどね。

 

 

 

これは会社にも言える話です。

 

会社の社長が、黒塗りのレクサスに乗っていたり、東京の一等地に自社ビルを持っていたら、凄いと思うかもしれません。

 

でもその内訳はどうなのでしょう。

 

 

実は借金まみれで急に倒産するかもしれません。それがハッキリしないと、その会社を信用して取引なんてできませんよね。

 

そのために今から説明する貸借対照表というものがあります。

 

さきほど持ち物リストを表にしましたが、あれは貸借対照表ではありません。

 

現在の持ち物が何で成っているのか合わせて表示するのが、貸借対照表になります。

 

 

貸借対照表を簡単に書くとこんな感じになります。

持ち物 内訳
現金 1万円 借金 2億円
高級マンション 1億円 剰余金 1万円
高級車 1億円
合計 2億1万円 合計 2億1万円

 

左側はさきほどの表です。その右側に新たに付け加えた項目があります。さきほど言っていた借金2億円です。

 

この例では2億円の借金で、1億円のマンションと1億円の車を買っていると一目でわかるので、持ち物に対する内訳とも言えます。

 

あと聞いたことがない項目が追加されています。剰余金です。

 

簡単に言うと、【持ち物の額】ー【借金】=【剰余金】と言えます。

 

この例では、剰余金は現金と同じ額です。

 

1万円というお金が現金で持っているわけですから、この例でいくと自由に使えると言えます。

 

もし現金が10億円で、剰余金も10億円なら、10億円自由に使える、剰余金スゲー!と確かに言えることになります。

 

ですが、人生そう上手くいきません

 

 

では、下記の例ではどうでしょう。

持ち物 内訳
現金・預金 200万円 借金 0円
マンション 3,400万円 剰余金 3,800万円
200万円
合計 3,800万円 合計 3,800万円

 

だいたい健全な家庭はこんな感じでしょう。借金は0円。差し引き、剰余金は3,800万円。

 

これならいい感じですよね。

 

ここで話を戻します。じゃあアナタこの剰余金3,400万円使えますか?ということなのです。

 

使えませんよね。マンションと車を売らなければいけませんので。

 

じゃあなんで金という紛らわしい文字なのか、剰余なんて過剰に余っているような表現をするのか。

 

それは解りません。でも、借金と違いプラスには変わりませんし、資産を売却すれば使うことも可能です。

 

要するに、金庫に現ナマが保管されているとは限らない。ということなのです。

 

しかも企業のお金は稼ぐために投資するお金ですから、長期間現金で眠らせておくなんてのは普通はあり得ない話なのです。

 

 

 

 

説明は以上になります。解りやすさを重視したため厳密には異なった表現があると思いますが、私の知能を基準とした説明なのでお許しください。

 

会社であれば貸借対照表は必ず作っているはずです。

 

例え借金まみれの企業で、貸借対照表を作ることが自らの恥部を明かすことになろうとも、

 

内部が闇の企業と取引してくれるところはありませんので、基本作るはずです。

 

もちろん貸借対照表は個人でも作成できます。一度作ってみられてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました